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2006/12/12 火曜日 00:00:00 MST
秀二君への手紙 2

秀二君への手紙 1 からの続き
やがて能代工から筑波大に進み、あなた(小野秀二)の活躍の場が広がると、私が耳にする、「小野秀二を賞賛する声」も次第に大きくなってきました。その中でも忘れられないのは、ハローケイジャーというページで、取材に訪れた兼松さんが、好きな選手にあなたの名をあげ、「とにかくディフェンスがすばらしいですよね。彼を見ていると守りながら攻めているという感じがします。」といわれたことばです。

兼松さんは、「くまそ」というバスケットボールチームの代表で、自他ともに認めるバスキチ、自宅の屋上にバスケットコートを作り、暇さえあれば、国内はもちろん、アメリカまでゲームを見に行くほどの人。当然、内外を問わず、多くのプレーヤーをナマで見て、その情報量やかなりものであるのに、その中で、たった一人、好きな選手として選んだのが「小野秀二」でした。 「久々にね、見ていて興奮する選手が出てきたなあって気がするんです。」本当にうれしそうにそういった兼松さんのことばに、私も何度も何度もうなずいていました。

Coach-Shuji.com / 日本代表チーム「小野秀二が出てくると、何か必ずやってくれそうな気がする」−というのも、観客席で私がよく耳にしたことばです。 特に全日本チームに入って、外国チームと対戦するときは、たとえそれが負けゲームであっても、「小野がコートに出れば、何かをやってムードを変えてくれる」という思いがファンの胸にはいつもあったようです。そんな思いを裏切ることなく、あなたはいつも果敢なプレーを見せてくれました。

79年の6月に来日したポートランド大のジャック・アビーナヘッドコーチ(Jack Avina: 1979年ユニバーシアード・アメリカ代表チーム、A.コーチ)は、「うちのチームに速さで対抗できるのは小野!」といい、そのあとキリン・ワールド・バスケットボール大会で対戦したアラバマ大のC.M.ニュートンヘッドコーチ(C.M. Newton: アメリカ・バスケットボール殿堂入りのコーチ)も、印象に残った選手として小野秀二の名をあげました。 そして、時を同じくして、キリン・バスケットボール教室の講師として来日したケンタッキー大のジョー.B.ホールヘッドコーチ(Joe. B. Hall: 1978年NCAAチャンピオンチーム・コーチ)に至っては、常に向かって行くあなたのプレー姿をすっかり気に入り、「うちの娘の婿にしたいくらい」といったほどです。

176cmという、日本でも小柄な部類に入るプレーヤーに対し、アメリカを代表する大学チームの3人のヘッドコーチは、異口同音に、「小野はすばらしい」といいました。本物だからこそ本物がわかるのです。3人のヘッドコーチのことばの中に、地道な努力で着実に成長していくあなたの姿を感じました。でも、常に前向きで、逃げることを知らないあなただからこそ、ケガに泣かされることも度々でしたね。特に右ヒザの故障は、住金に入ってからも何度もあなたを泣かせたことと思います。

能代工→筑波大→住金と、一見、順風満帆に見えるあなたのバスケット人生ですが、その陰で、幾度も悩み、苦しんだ日があったことを私は知っています。でも、私の知っている小野秀二は、その度に自分と戦い、励まし、目の前の壁をはい上がっていきました。 現役最後の大会となった昨年のバンコクABCを前に、全日本の小浜元孝ヘッドコーチ(元JBLいすゞ自動車監督)は、あなたを評して、「全日本丸という僕らの船の舵取り役」といいました。「僕のいいたいことを小野は全てわかってくれる。コートの上の彼には全幅の信頼を置いている」と...

残念ながら、ABCでは中国に敗れ、ソウル・オリンピック出場の望みは叶わなかったけれど、全日本選手として、ヘッドコーチから「私が100%信頼できる選手」と明言されたこと、そして、それはとりも直さず、あなたが選手として高い山の頂に立っていることを示しており、その高い山の頂上で、あなたの現役引退の幕が降りたことを、私はたまらなくうれしく思います。

18歳で一目惚れした少年は、自分の素質に溺れることなく、周りの賞賛の声に己れを見失うことなく、一歩づつ確実に大きくなりました。 時おり、コートを走るあなたのひたむきな姿に、なんだかみている私まで一緒になって泣きたいような気持ちになりました。そんな気持ちになったのは、きっと私だけでなく、数えきれないほどおおくのファンが、コートを走るあなたに感動し、励まされ、勇気づけられたはずです。

私は今、つくづく、「小野秀二のいる時代にバスケットが見られてよかったなあ」と思ってしまいます。あなたの成長を、ピークを、そして引退を、ずっとこの目で見つめ続けられたことを、本当に幸せに思っています。 これからは、指導者として、良い選手を育て、秀二スピリットを持つすばらしいチームを作ってください。期待しています。 最後に、心を込めて「長い間、すばらしいプレーをありがとう」

(TAKAMI MATSUBARA / 元月刊バスケットボール編集部)

*上記は小野秀二写真集「SHUJI ONO MEMORIAL」より抜粋したものです

 
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